Dal Bati Churma(ダル・バティ・チュルマ)
ダル・バティ・チュルマ。砂漠の国・ラジャスターン州の最も代表的な料理です。
ダル=豆のスパイシーなスープ
バティ=アタ粉を練って丸めて焼き、ギーに浸した主食
チュルマ=アタ粉またはベスン粉を焼き、砂糖とギーで練ったスイーツ
この三構成を基本として、アチャール・チャトニー・副菜・パパドなどを添えて、ターリーのようにして食べることもあります。
正直に言うと、私はあまりこの料理が好きではありませんでした。多分、初めての時の食べ方が悪かったんだと思います。最初にこの料理を食べたのは、とあるジャイプールの家庭で教わった時。シンプルにダル・バティ・チュルマ三品だけで食べました。食べ方をちゃんと教わらなかったので丸いバティをそのままガリガリかじり、粉っぽいなぁと思い、ダルを甘いチュルマにかけて食べ、気持ち悪いなぁと思い、いったいこの料理、どうやったら美味しく食べれるの?ともやっとして終わりました。後で知ったのですが、バティは手で崩してダルや副菜と混ぜて食べ、チュルマはデザートとして単体で食べるのが正しい作法でした。
ただ、ひとつの家庭の味だけでこの郷土料理のイメージを固めてしまうのはいけない気がしたので、後日ウダイプルで評判のダル・バティ・ターリーの店”KRISHNA DAL BATI RESTRO”に行きました。このレストラン、メニューはSPECIAL DAL BATI THALI一種類だけという潔さで、好感を持ちました。
アンリミテッド・ターリーなので、南インドのミールスのようになくなるとどんどん継ぎ足しにくるスタイルです。サーブされたターリーの内容は写真のメニュープレートの通り。手で崩されて盛り付けられたバティに、チュルマ以外のすべてのおかずを混ぜて食べます。さすが人気のレストラン、味が洗練されていました。特によかったのがニンニクと塩気が効いたチャトニー。このチャトニーが全体的に粉っぽくてぼんやりしたラジャスターン料理にアクセントをつけてくれる感じでした。ただ、そうラジャスターン料理はなんか粉っぽいんです。バティもチュルマも粉が原料。さらに副菜のBESAN GATTEというカレーやCAPSICUM FRYピーマンの炒め物にも粉がつなぎのように使われていて、味がぼんやりしている。そこがどうもスッキリしなくて、途中で食べ飽きる感じがありました。(あくまで個人的感想です。)
こういうものなのかなぁとモヤりつつ、あと一回だけ、作り方を教えてもらおうと申し込んだのがウダイプルにあるDURGA COOKING CLASSでした。ここのダル・バティ・チュルマは今まで食べた中で一番おいしかったです。
ダルと、プラスして作ったBesan Gatteがとにかくフレッシュで、丁寧に作られた家庭料理の味で好みでした。レストランと比較して、出来立ての美味しさもあったかもしれません。バティのガリガリとした食感と香ばしさがダルとよく合いました。バティは特有の粗びきのアタで作るのでガリガリしています。チュルマはグル(ジャガリー)という茶色い砂糖で甘さを付けており、スパイシーな独特の風味があります。また一緒に出してもらった自家製のマンゴーアチャールの酸味が、全体を引き締めるいい仕事をしていました。おいしいダル・バティ・チュルマに会えてうれしかった!
次回の記事からはこのDURGA COOKING CLASSで教わったダル・バティ・チュルマのレシピを三連載で紹介していこうと思います。料理教室情報も次回紹介します。どうぞご覧ください!
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