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Dehradun #3|近所の子供の家に行った話

私が住んでいる英語学校のホステルは小学校が併設されていることもあり、周辺に子供がたくさん住んでます。スーパーマーケットへ買い物に行く途中よく会う近所の子供が、ある日家に招待してくれました。

いつも通りかかる小さな商店で。

彼らが連れて行ってくれた家は、家というより何かの施設のような建物でした。大きな門をくぐると中央にだだっ広いスペース。右手にこぢんまりとした公園のような庭。左手奥は集合住宅のようになっていて、ピンク色の2階建て塀にいくつかドアがあり各戸が家になっている感じでした。上方を見ると変なシンボルがあります。

周りを見渡している間にどんどん子供たちが集まってきます。15人くらいいたような気がします。みんなここの家に住んでるの?と聞くと、一部の子以外はただ遊びに来ているだけなようでした。10歳前後の遊び盛りな子ばかりで、とにかく写真をせがまれたり、一度に5人くらいから話しかけられたり、私のスマホにTikTokみたいなアプリをダウンロードしてたり、(自分のアカウントのビデオを見せたかったらしい)普段子供と遊び慣れてないので大変でした。笑

そうしていると、奥からここに住んでいる子のお父さんとお母さんが現れました。彼らはヒンディー語しか話せませんが、私がヒンディー話者じゃないとわかっているのに気にせずヒンディー語で話してくるところに好感を覚えました。子供が英語を話せるので通訳してくれました。

私がインド料理が好きで勉強していることを伝えると、なんと晩御飯に誘ってくださりました。夜の8時にまたおいでと言われたので、ありがたく、一度ホステルに帰ってからお邪魔することにしました。帰り際に子供にチョコレート買ってとせがまれたので晩御飯のお礼ということで8人分買ってあげました。笑

インドで知らない人についていってはいけないとよく言われるので、もちろん少し迷いました。今回の場合、 私のホステルは学園長の家の敷地内にあること・ホステル併設の小学校に通っている子供が何人かいたこと・お互いの身元がわかっており、同じコミュニティに住んでいること、以上を踏まえて危険ではないと判断しました。近隣同士のつながりがある中で悪いことはしないだろうと。これはあくまで私の判断基準です。

チャパティ・ダルマカニ・サーグ・ビンディ・アールー

7時、まだこないの?と子供からメッセージが。料理を用意するところが見たかったので早めに行くことにしました。家に入ると子供とお父さんがベッドの上でくつろいでおり、私も座らせてもらいました。一番上のお姉ちゃんがチャイとビスケットを出してくれました。一眼レフを取り出して撮影していると、思った通り男の子ふたりの食いつきがすごく、取り上げられて写真をパシパシ撮られました。壊れやすいから気を付けてと念を押し、好きに撮らせてあげました。危なっかしい反面、子供が撮った写真たちは後で見返すとおもしろいです。こんなとこ撮ってたの?って写真や、私の写真や、家族の写真。私は人にカメラを向けるのが苦手で頼まれないと撮れないのですが、子供にカメラを持たせれば遠慮なくたくさん撮ってくれます。

5人家族。みんな仲良くてうらやましい。
何軒かインドのお家訪問しましたが、ベッドの上でおもてなしされることが結構多い。私が食べてるとこ撮ってくれてありがとう。

台所ではお姉ちゃんとお母さんがチャパティを焼いていたので見学しました。他のおかずは作り置きだったので作っているところは見られませんでした。まずお客さんの私に料理が配膳され、みんなに見守られながら一人で食べます。少なくなるとどんどんおかわりを進められます。この日の晩御飯はチャパティ・ダルマカニ(豆カレー)・サーグ(青菜)・ビンディ(オクラ)・アールー(じゃがいも)。家庭料理らしい味ですべておいしかったです。特に焼き立てのチャパティが、ふかふかで今まで食べた中でトップレベルでした!薦められまくって5枚も食べてしまいました・・・。

ご飯を食べながら子供のTicTokさながらのダンスを見たり、おしゃべりしたりしていると、30代くらいの背の高い男性が現れました。この人は家族ではないようで、子供からプージャーと呼ばれていました。プージャーって確かインドの神様・・・何か特別な人なのか、彼もこの建物に住んでいるのか。

プージャーって何としつこく質問していると、子供がプージャーを見に行こうと言うので言われるままについていきました。すると何か大きな講堂のようなところに案内されました。

こうするんだよと見せてくれている

真っ暗の部屋に電気をつけると、儀式場のような部屋の中央にかまどのような物が。さらに奥の部屋に進むと、すごく広い別の空間がありました。前方に舞台があり、大きなインドの神様の絵が何枚か飾られていました。思わずおおっと声をあげてしまいました。

興味津々で見ていると、日曜日の朝に何かやるからおいでとお父さんに誘われました。手振りで何かぱくぱく食べているのでブレイクフェスト?と聞くと違うらしい。ここがいったいどういう家なのか気になるし面白そうなので日曜日の朝も行ってみることにしました。
帰りはお姉ちゃんがバイクでホステルまで送ってくれました。


日曜日の朝。再び家を訪れると初めて見る女性に連れられて先日のかまどのある広場へ。かまどに一番近い席に座って待っているとどんどん人が集まってきて、周りに座っていきます。中央から2周くらい大人の列、さらに周りに女学生のような制服をきた子が30人くらいずらっと取り囲んでいます。8時になると、長老らしき人と先日会ったプージャーと呼ばれていた男性が入ってきました。どうもここはヒンドゥー教の儀式をする場所で、彼は司祭のような存在みたいです。

長老に合わせて最初に全員でオームを唱え式が始まりました。長老とプージャがお経のような物を読んでいきます。周りの人も合わせてお経を唱えます。かまどの四隅の杯に水が注がれ、それを右手に取り飲み、次に水を浸した指で顔や体の各所に触れていきます。かまどに火がつけられ、近い男性と女性が薪とギーを足しながら炎を大きくしていきます。先日子供がやってみせてくれた動作は薪を火にくべているところだったのです。かまどの周りにいる人はお皿に入れられた土を火に振りまきます。30分ほどで儀式は終了しました。

儀式終了後、女学生たちが列になって退場していきました。私も後に続いて出ていくように促されたので着いていくと、出口でお父さんがバナナを配っていました。この前ジェスチャーしていたのはこの軽食のことだったのかと思いました。

会場に英語が話せる女性がいたので話を聞くと、この建物はヒンドゥー寺院で、この寺で働いている家族が住んでいるとの事でした。毎朝7時にやっているから近くに住んでるならいつでも来ていいと言ってくれました。

近所の子供の家に行った話でした。

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